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レーシックで改善できる強度近視について

近視の悪化により日常生活に不便を感じる人にとって、視力を回復してくれるレーシック。メガネやコンタクトレンズによる煩わしさや、異物感の悩みから解放されるメリットがあります。しかし、近視が進んでしまっている強度近視の場合、レーシック手術で視力を回復することはできるのでしょうか?

強度近視とは?近視の種類について

強度近視は、十数センチ 離れた対象物がぼやけて見えてしまう重度の近視です。 強度近視の眼球は、前後に長い楕円形に変形しています。正常眼の場合は、目の中に入った光線のピントが合うよう水晶体の厚さを調節し、光の屈折を強弱させることで焦点を網膜に合わせますが、強度近視になると、水晶体の厚さの調節がうまくいかなくなり、網膜に焦点が合わず、像がぼやけて見えてしまいます。

近視の測定には、「 D 」(ジオプトリ―)という屈折の程度を表す単位を用いてマイナス表記され、数値が大きいほど近視が強くなります。度数が小さいほど手術後の視力の回復が 1.0 以上になる確率が高くなりますが、逆に度数が大きくなるほどレーシック手術は難しくなります。近視の度数によって大まかに以下のように分類されます。

軽度近視  −3D未満 遠方が見えづらい状態。人によっては日常生活に支障はなく、裸眼で過ごせる人もいます。
中等度近視 −3D以上−6D未満 遠方を見る際にメガネやコンタクトレンズが必要となります。
強度近視  −6D以上−10D未満 正常な状態の眼に比べ、網膜剥離や飛蚊症、白内障、緑内障といった眼疾患になる確率が高くなります。
最強度近視 −10D以上 強度近視よりも網膜剝離などの疾患を患う可能性が高くなります。また、深く角膜をレーザーで削りすぎると、手術後に後遺症や合併症が出てしまう恐れがあります。

 

レーシックで強度近視はどこまで治る?

レーシックでどれくらい視力が回復するかは個人差がありますが、強度近視の人でも1.0くらいまで回復する可能性はあります。

日本白内障屈折矯正手術学会は、2013年にレーシックなど屈折矯正手術等に関する国内初の大規模調査を実施しました。国内で屈折矯正手術を行っている75施設のうち45施設(60%)が回答。その結果、これらの施設で行われた2013年のレーシック手術件数は総計71089件で、屈折矯正手術全体の94.8%を占めていたことが分かりました。裸眼視力1.0以上の症例が96%、矯正視力1.0以上の症例は99%で、手術に満足と回答した症例が85%でした。術中・術後合併症としては、症状の強いドライアイが1.2%、追加手術を実施したのが0.23%で、 感染症の発症は一例も認められなかったとのこと。2014年に開催した同学術総会で、「国内で行われたレーシックの安全性や有効性は高く、患者満足度も高い優れた術式の一つと考えられる」と報告しています。*1

強度近視のレーシック適用範囲

レーシックは、エキシマレーザーというレーザー光線で角膜を削り、角膜のカーブを変えて、近視などの屈折異常を矯正する手術の一つです。しかしながら、レーシックでの矯正には限界があり、強度近視の人だと十分に矯正できない場合があります。また、削られた角膜は元には戻らないため、レーシック手術で削ることができる角膜の量は決められています。

日本眼科学会が定める屈折矯正手術のガイドラインでは、エキシマレーザーの対象を「近視については、矯正量の限度を原則として-6Dとする。ただし、何らかの医学的根拠を理由としてこの基準を超える場合には、十分なインフォームド・コンセントのもと、-10Dまでの範囲で実施することとする。なお、矯正量の設定に当たっては、術後に十分な角膜厚が残存するように配慮しなければならない」と定めています。そのため、強度近視の場合は、医師からの十分な説明や適応検査を受けた上でレーシック手術を検討する必要があります。

ただ、レーシック手術を受けることが難しい場合でも、強度近視の人が受けられる視力回復の治療法は増えてきています。例えば、眼の中に眼内レンズを挿入して視力を矯正する「フェイキック IOL」は、角膜を削る必要がなく目に対する負担が少ないことや、視力の回復や安定性が高いことから、レーシックに代わる視力回復手術として注目を集めています。強度近視や角膜が薄くレーシック手術が難しい人でも受けることができます。

レーシックで強度近視を治療する際のポイントと注意点

強度近視の場合、レーシック手術を受けて視力回復しても矯正のしすぎにより、近くを見る時にピント調節が過度に必要になり目に負担がかかる“過矯正”や、一度調節した視力が再び近視に近づいてしまう“近視戻り”から、体調不良を引き起こす場合もあります。軽度の近視の人よりも多くの角膜を削る必要があることや、それに伴う術後の合併症の危険性もあるため、医師とよく相談し、リスクも承知した上で実施することが必要です。

レーシック手術が適用するか否かは、屈折度数だけでなく、その他の適応検査の結果と総合して判断されます。強度近視でも検査の結果次第で手術可能なケースは多々あります。もし、適応検査で不適応だったとしても、フェイキックIOLなど強度近視の人でも受けられる視力回復手術もありますので、まずはクリニックで検査を受けてみてください。

【引用】

*1 Kazutaka Kamiya et al. A Multicenter Retrospective Survey of Refractive Surgery in 78,248 Eyes. J Refract Surg. 2017;33(9):598–602.

【参照】

安心LASIKネットワーク編(2012)『安心レーシック完全ガイド:レーシックで後悔しないための必読書』保健同人社.
日本白内障屈折矯正手術学会「レーシック情報」

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