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強度近視は失明する確率が高い?

近視の中でも強度近視になると、さまざまな病気を発症する可能性が高まるといわれています。なかには失明する場合もあるため、強度近視の方は注意が必要です。

この記事では強度近視になると発症する可能性のある病気を紹介していきます。

「強度近視」とは?    

強度近視とは、その名の通り強い度数まで進行した近視のことです。

そもそも近視とは、正常な目(正視)では遠くを見たときに網膜上で焦点を結ぶ光が、網膜よりも手前で焦点を結んでしまう状態をいいます。

近視の主な原因は、眼軸長(角膜から網膜までの距離)が前後に伸びることによるものです。

正常な目では、遠方から入ってきた光は角膜と水晶体を通って屈折し、網膜で焦点を結びます。

しかし、角膜から網膜までの距離が長くなってしまうと、網膜よりも手前で焦点を結んでしまうのです。

成人の眼軸長の長さは正視で23〜24mmですが、近視が進んだ強度近視では27mm以上にもなります。

近視の分類

近視には、程度分類、目の機能障害からの分類があります。

程度分類

近視の程度の分類としては、日本では「庄司の分類」といわれる分類を使います。

  1. ① 弱度近視;-3.0D以下の近視
  2. ② 中等度近視;-3.0Dを超え-6.0D以下の近視
  3. ③ 強度近視;-6.0Dを超え-10.0D以下の近視
  4. ④ 最強度近視;-10.0Dを超え-15.0D以下の近視
  5. ⑤ 極度近視;-15.0Dを超える近視

 

コンタクトレンズを作るときなどに「—3.0D」といった表記を見たことがあるかもしれません。このDは、「ジオプトリー」といって、レンズの屈折力の単位です。

正視が±0で、「—」の数字が大きいほど、近視の度が強いことを表します。—6.0Dを超えると「強度近視」といわれます。

機能障害からの分類

目の機能障害からの分類は、単純近視病的近視に分けられます。単純近視はメガネなどで矯正可能ですが、病的近視は矯正不可能な場合があります

単純近視は、眼軸長が伸びることなどが原因ですが、病的近視は、眼球の変形などが原因です。

(図1)正視眼(左)と病的近視眼(右)の眼球の形(1例)

(右図では)眼球後部がポコンと後方に突出し変形している

引用:日本近視学会

強度近視と病的近視

 単純近視から病的近視に進む可能性は往々にしてあります。

前述のように。強度近視になると眼軸長が正視の状態より3mm以上長くなります。それだけ延びると、眼底にある光を感じる網膜や、網膜に栄養を届ける脈絡膜も引っ張られ、薄くなったり、裂けたり、剥がれたりします。また突出した部分ができるなど、眼球自体がいびつに変形することもあります。

強度近視から病的近視への変化

強度近視で眼軸が長くなると、網膜や脈絡膜が後方に引き伸ばされ、負荷が増強します。このように、網膜や脈絡膜へ負荷がかかることで、眼底にさまざまな異常が生じた近視を「病的近視」と呼びます。

 

強度近視における主な合併症は?           

強度近視から引き起こされる合併症で代表的なものは

・近視性牽引黄斑症

・視神経障害

・黄斑部出血

などです。

それぞれどんなものか見ていきましょう。

近視性牽引黄斑症

眼軸が伸びる際に、文字通り網膜が引っ張られて(牽引されて)起こる合併症の総称で、放置すると網膜剥離や黄斑円孔といった、より重篤な合併症に進行する危険があります。

  • 網膜分離症(黄斑網膜分離症)

網膜が引き延ばされて裂けてしまうもの。初期では、自覚症状はほとんどありません。分断された部分からゼリー状の硝子体が入り込み、網膜剥離の原因ともなります。

  • 網膜(黄斑)円孔

網膜(黄斑)に開いてしまった孔(あな)。網膜(黄斑)が引っ張られて薄く弱くなった部分に孔が開いてしまうことがあり、それを網膜(黄斑)円孔といいます。突発的な原因での黄斑円孔と違い、強度近視からの黄斑円孔は網膜剥離を合併することがあります。

黒い物体がチラチラと見える「飛蚊症」、存在しない光が見える「光視症」などが代表的な自覚症状です。視力の低下や視野欠損、物が歪んで見えることもあります。

  • 網膜剥離

網膜が浮いて、剥がれてしまうもの。網膜は10層の膜で出来ていて、その中でも光を感じとる感覚網膜と、その土台となっている色素上皮層があり、感覚網膜が色素上皮から剥がれるのが網膜剥離です。視力低下、視野の欠損などが生じます。放置して網膜の中心の黄斑部まで剥がれると、失明に至る危険性があります。

視神経障害

眼軸長が伸びたり、眼圧が変化したりすることで視神経や神経繊維が障害を受ける場合があります。症状としては、視野障害が起こります。

黄斑部の異常でも視野障害が起こるので見落とされがちですが、緑内障の危険因子でもあるので注意が必要です。

黄斑部出血

網膜の中心である黄斑部に出血が生じること。網膜とそれに栄養を送る脈絡膜を隔てている膜に亀裂が入り、その亀裂を通って脈絡膜から網膜に新生血管という脆い血管が入り込んでしまう病態のことをいいます。突然視力が下がったり、ものが歪んで見えたりする症状が多くみられます。

これら以外にも、強度近視は「緑内障」に繋がる可能性があります。

緑内障  

緑内障は日本の失明の原因第1位の疾患です。

緑内障は、厚生労働省研究班の調査によると、我が国における失明原因の第1位を占めており、日本の社会において大きな問題として考えられています。

緑内障とは、何らかの原因で視神経に障害が起こり、視野が狭くなったり、欠けたりする疾患です。

眼圧が高くなり、視神経が圧迫される場合と、眼圧が正常でも発症するケースがあります。近年の研究では、日本人の緑内障患者の約7割が後者の正常眼圧緑内障との結果が出ています。

緑内障の進行は緩やかなことが多く、一部視野が欠けても、両目でカバーし合うため気づきにくく、自覚症状が出たときには症状がかなり進行していることも少なくありません。

しかも一度障害を受けた視神経は回復しないため、緑内障を完治させることはできません。

 

強度近視の方は定期的に眼科の受診を

強度近視は失明につながる重篤な合併症を引き起こす可能性があるものの、それらの自覚症状は、初期には現れないものが大半です。

しかし、いずれも早期発見・早期治療によって視力低下や失明のリスクを回避することができます。

定期的な検診を受けるのはもちろん、視力が低下した、なんだかものが見えづらくなったと思ったら、眼科専門医や専門外来で診断を受けましょう。

【参照】

日本近視学会

日本眼科学会 目の病気

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