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【遠視の検査方法】目薬を使うことも?

遠視は、調節力の強い小児期には視力に異常が見られないことがあります。そのため、自分が遠視かどうかや、その程度を知るには視力検査に加えて「屈折検査」を受ける必要があります。このとき、目の調節機能を麻痺させるために目薬を使用することがあります。検査方法や、どのような目薬が使われるのかを紹介します。

 

一般的な遠視の検査方法とは?

メガネやコンタクトレンズを新しく作るとき、あるいは健康診断などで、いろいろな器具を使った視力検査を受けたことがあるかと思います。各検査は、どれくらいはっきり見えているかだけでなく、目の病気や大きな異常を発見する手がかりにもなっています。

遠視も検査の流れは近視や乱視と同じです。視力に関わる検査として主に「裸眼視力の測定」「他覚的屈折検査」「自覚的屈折検査」があります。

 

遠視・近視・乱視の検査の流れ

それでは、それぞれの検査がどのようなものかを具体的に説明していきます。

裸眼の視力を測定する

まず、裸眼視力の測定です。1.0や0.8など、数字で表されるいわゆる「視力」を測ります。このときに使われるのが、板や壁に円の一部が欠けている様々な方向を向いた記号(ランドルト環といいます)や、ひらがなが上から順に小さくなっていく視力表です。より小さい記号や文字まで見分けられるほど、一般的に「目がいい」といわれます。

遠視・近視・正視を判別する

a)他覚的屈折検査 

ここからが「屈折検査」です。一般的に「他覚的屈折検査」を先に行います。検査を受ける人に見え方を尋ねることなく、目の屈折度数を測定する検査です。

測定機器を用いて目の中に光を照射し、眼内にどのような影ができるかで近視・遠視・乱視の程度(もしくは正視)を数値化し測定します。

b)自覚的屈折検査

続いて「自覚的屈折検査」を行い、実際の屈折度数を測定します。レンズを入れ替えられるメガネをかけて、レンズの度数を調整し、近視・遠視・乱視の程度(もしくは正視)を視力表の見え方をもとに測定します。

遠視検査での雲霧法と目薬について

自覚的屈折検査時に、雲霧法という検査方法を使うことがあります。遠視の方の目は、ものを見る際、絶えず目の筋肉を緊張させて調節力を働かせています。

雲霧法では矯正レンズを強めに入れて、わざとピントがあわない状態をしばらく作り、目の調節力が働かない状態にします。片目を覆った状態では調節力が入りやすいといわれるため、両方の眼を雲霧します。これを目薬で行うこともあります。目薬については次の項目で紹介します。

 

遠視検査で目薬を使うことも?

遠視の検査で目薬を使う目的は、上記の雲霧法と同じように、検査中の目の緊張を取り除くことです。遠視の目は絶えず調節力を働かせてものを見ているため、目の調節力を取り除かなければ正確な遠視の度数を測定できないばかりか、遠視そのものの発見ができないこともあります。特に子供の目は大人に比べて調節力が強いため、遠視度数を正確に測定するために目薬が使われる場合があります。

潜伏遠視と仮性近視 

目の緊張を取り除けないまま検査を行ってしまった場合、「潜伏遠視」と「仮性近視(偽近視)」という状態が見逃されてしまう場合があります。潜伏遠視の場合、調節力が働くことで、目に入った光が網膜上に焦点を結び、屈折検査の測定データが正視に近い値を示し、結果、裸眼視力も高く出ますが、それは本来の目の状態を反映した数値ではありません。

また、仮性近視(偽近視)は、調節力が過度に働き続けることが原因で、一時的に近視の状態になっているものです。仮性近視の存在については賛否両論ありますが、近視発生の初期段階ということもあるので注意が必要です。

 

遠視検査で使われる調節麻痺剤

実際に遠視検査で使われる薬にはいくつかの種類があり、それぞれ成分や効き方などに違いがありますので、主なものをここでご紹介します。いずれも眼の調節機能を麻痺させて、検査のときに調節力が働かないようにするものです。

トロピカミド

調節麻痺の作用が最も小さいのがトロピカミドです。3〜5分おきに数回点眼すると20分〜30分ほどで調節麻痺効果が最大になります。

塩酸シクロペントレート

トロピカミドとの違いは調節麻痺の持続時間です。トロピカミドは短時間で調節麻痺効果が薄れ始めるのに比べ、塩酸シクロペントレートは効果が数時間続くため、長時間の検査に向いています。点眼から約1時間で作用は最大になります。副作用として、一過性の幻覚や運動失調、情動錯乱などを起こすことがあります、

アトロピン

アトロピンは最も強い作用を持ち、効果の持続時間も長いため、おもに遠視性弱視や調節性内斜視の検査に使われます。子供の遠視の場合では、1日3回の点眼を3〜7日続けたのちに検査をします。

副作用としては重大なものでアナフィラキシーショック、その他では頭痛、吐き気、排尿障害、呼吸障害、発疹などがあります。

 

調節麻痺剤の必要性について

アナフィラキシーショックなどと聞くと、少々怖くなってしまいますね。しかし、薬にはどんなものでも副作用はつきものです。遠視の状態を正しく把握し、正しい対処をするためにも、これらの目薬の必要性を認識しておくとよいでしょう。

 

【参照】

著者:所敬、2014年『屈折異常とその矯正』(第6版)、金原出版

眼科ケア2017 vol.19 No.1』メディカ出版

著者:石岡みさき、2018年、『点眼薬の選び方』、日本医事新報社
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